新学期始まりました!でも決めることが多すぎて、大変です…。
新年度は特に決めることが多くて、忙しいですよね。しかし子どもたちにとっては係や委員会などはとても大きな関心ごと。公平感を演出しつつ、決めていきたいですよね。
そう!そうなんですよ。でもその方法がなかなか難しくて、毎回悩むところなのです。良い方法はありませんか?
僕がおススメするのは「ドラフト方式」です。子どもたちも納得の決め方ですよ。
公平感が大切
学級経営において、公平感を演出することは極めて重要です。ここで公平「感」と言っているのは、必ずしも「公平」である必要はないからです。「僕たちは公平に扱われている」と子どもたちが感じていればよい、という意味を込めて、公平「感」と表現しています。
つまり、子どもたちが「平等なやり方で、自分たちの責任によって納得して決めた」と思っていれば良いのです。その方法としてぴったりなのが、今から紹介するドラフト方式です。
ドラフト方式のやり方
ドラフト方式を簡単に言うと「第一希望優先じゃんけん」です。仕組みは簡単、第一希望のところにエントリーをして、被ったらじゃんけんします。負けた子は第二希望先を探し、そこでかち合ったらまたじゃんけんをして…といった具合です。具体例を出しましょう。
()の中の数字は、定員の数だと思ってください。始めに全員の第一希望を取ります。挙手制でもいいですし、名前のマグネットなどがあるのでしたらそれを活用しても良いでしょう。
この次がミソなのですが、1分間だけ、第一希望のままエントリー先を変えることができる時間を設けます。この時間を作ることによって、子どもたち全員に「平等」に決めたという気持ちをもたせることができます。公平感を演出するわけです。
ときどき、この1分間を終えたあとでエントリー先を変更したい、と申し出る子がいますが、それは一切認めません。そこを崩してしまうと、せっかく演出した公平感は台無しです。子どもたちの間には担任への不信感が広がってしまいますので、ドラフト方式を採用する場合、このルールは守りましょう。
さて、では次がその1分間が経ったあとの状態です。
さて、1分間の時間をとった結果、もともとは算数係にエントリーしていた加藤さんが、環境係に移動しました。ここで決定したことを子どもたちに伝えていきます。
まず、算数係の3人は決定です。また、環境係の加藤さんと、配り係の石井さんも決定です。決定していないのは図書係のみとなり、エントリーしている4人によってじゃんけんを行います。
じゃんけんの結果、図書係になるのは藤井さんと西尾さんと決定したとしましょう。残る今井さん、岩崎さんは第二希望となりますので、この時点で空いている枠にしかエントリーすることができません。つまり、算数係にエントリーすることはできないわけです。このように第二希望よりも第一希望が、第三希望よりも第二希望が優先されます。
もしもこの後、今井さんと岩崎さんの第二希望が同じになってしまったら、またそこでじゃんけんをします。こうしてすべてが決定するまで、同じ流れを繰り返します。これがドラフト方式です。
「納得いった人ばかりではない」
さて、すべての役職が決定した後、担任としては子どもたちに話しておきたいことがあります。それは「納得いった人ばかりではない」ということです。ですから「第一希望が通った人もいれば、残念ながら第三希望となってしまった人もいます。けれども、どれもクラス全体のため(学校全体のため)には必要な役職です。思い通りの人もそうではない人も、それぞれの仕事を精一杯こなしてほしい」といった旨の話をします。
この話により、思い通りにいかなかった子たちの不満を多少なりとも和らげることができます。完全に公平になるわけではありませんが、公平感の演出に近い手法です。不満を抱きながらクラスをスタートさせることは大きなマイナス要素ですので、残念な気持ちはわかっているよ、というメッセージを発信することが大切です。
可能ならば思い通りの係や委員会になれなかった子を覚えておき、良い働きをしている場面を意図的に見つけたいものです。
まとめ
公平感を演出しつつ、納得できる結果に落とし込みたいものです。
いかがでしたか?係や委員会などを決める場面は、一年を通して何度もあります。子どもたちの期待も高い分、不満も出てきやすいものです。すべての子が納得する方法は存在しませんが、せめて公平感を演出しつつ、前向きな気持ちになれるように働きかけていきたいものです。
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